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とんねるずのみなさんのおかげでした 最終回

帰宅して「とんねるずのみなさんのおかげでした」最終回を観た。
ほんとのうたばんのコーナー形式で過去の歌モノVTRを振り返る。ゲストは野猿松田聖子
それ自体は「懐かしいな〜」というだけでなんということはない最終回だった。
番組を彩った数々の名物企画や超豪華なコント、大掛かりなロケなどの映像は一切なかった。
それもそのはず、この番組は来たる最終回へ向けこの3ヶ月でゆっくりと終活をしていた。

私はそれを観られなかった。

めちゃイケとおかげでしたが終わる。

1986年生まれのテレビっ子である私にとって、この2つの存在はあまりにも大きい。

その2つの番組の終了が発表されて以来、私は番組を観なくなった。
辛かったのだ。向き合いたくなかった。
毎週録画しているのだから、観ようと思えばいつでも観られる。
しかし、どうしても再生ボタンを押すことができなかった。

みなさんのおかげでした の最終回だけは当日のうちに観ることにした。
終わりを見届ければ、終活の様子を振り返ることも出来るだろう、と考えたからだ。

「面白い」のカタチ

めちゃイケはお笑いの教科書を与えてくれた。
とんねるずは教科書を守らないことの面白さを教えてくれた。

とんねるずの笑いは分からない。
フリやオチのあるトークをするわけでもなく、内輪ネタばかり。
コントはメチャクチャだし、歌を出したりドラマに出たり。

大阪に引っ越してきて5年。大阪の笑いや文化もかなり分かってきた。
関西の笑いは共通のコンテキストの上に成り立ってる集団芸に近い。
どこで笑えばいいのか、皆がわかる。分からない時はツッコミ芸人が教えてくれる。

とんえるずの笑いは、笑い方を教えてくれないのだ。
でも圧倒的に面白い。
二人のやっていることを必死で分かろうとした。そういう魅力があった。

彼らは目の前のお客に向けてお笑いをやっていないのだ、
テレビの向こうにいる、自分たちを分かってくれる、センスの良いヤツ。
そいつらに向けてお笑いをやっているように見えた。
とんねるずが面白いと思っているものを面白いと思えないのはダサい、という流れを作った。

とんねるずは他の番組にゲストで出ることはない。自分達の城で自分達が面白いと思うことをやっていた。
予定調和を良しとしない番組展開は、めちゃイケが作り上げたバラエティ番組風コント番組と丁度対極にいるようだった。

長い長い部活の終わり

今日の最終回。
30年続いた番組の最後は、名曲「情けねえ」を歌って終わった。
歌詞を少し変え、バラエティへの愛を、フジテレビへの愛を歌っていた。

戦いに敗れた男たちの姿があった。
時代は変わって、とんねるずの笑いは受け入れられなくなった。
私を含めたファンが、どんなにとんねるずを肯定していても、流れには逆らえなくなっていった。
やりたいことも出来なくなったし、言いたい事も言えなくなった。
いや、何がやっていいことか、言っていいことか、その判断が分からなくなっていった、ということだろう。
ただ、彼らの中には、本当に自分達が面白いと思うことをやればまだ戦える、そういう気持ちがあったのだと思う。
今日、石橋貴明が歌の最後にカメラを睨んだ目。少し涙ぐんだあの目がそう叫んでいるようだった。

帝京高校の部室で友達を笑わせていた二人の少年。
彼らの青春時代はテレビの世界でずっと続いていた。
今日で彼らの部活は終わり。
テレビ史に輝かしい功績を刻んだ番組の終わりは、高校時代の部活と同じ。

「したっ!!」

だった。

感謝しかない。本当にありがとう。

グレイテスト・ショーマン

作品データ

公式サイト

www.foxmovies-jp.com

あらすじ・概要

http://eiga.com/movie/86306/

レ・ミゼラブル」でも華麗な歌声を披露したヒュー・ジャックマンの主演で、「地上でもっとも偉大なショーマン」と呼ばれた19世紀アメリカの実在の興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル。劇中で歌われるミュージカルナンバーを、「ラ・ラ・ランド」も手がけたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールが担当した。貧しい家に生まれ育ち、幼なじみの名家の令嬢チャリティと結婚したフィニアス。妻子を幸せにするため努力と挑戦を重ねるフィニアスはやがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げ、大きな成功をつかむ。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていた。主人公P・T・バーナムことフィニアス・テイラー・バーナムをジャックマンが演じ、バーナムのビジネスパートナーとなるフィリップ・カーライル役を「ハイスクール・ミュージカル」「ヘアスプレー」のザック・エフロン、バーナムの妻チャリティを「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のミシェル・ウィリアムズが演じる。

鑑賞データ

  • 2018/3/17
  • なんばパークスシネマ
  • 2D 日本語字幕
  • 公開から結構経つが意外と入ってた

評価

★3

以下、ネタバレしてます。

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聖なる鹿殺し The Killing of A Sacred Deer (ネタバレ感想)

作品データ

公式サイト

www.finefilms.co.jp

あらすじ・概要

「ロブスター」「籠の中の乙女」のギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモス監督が、幸せな家庭が1人の少年を迎え入れたことで崩壊していく様子を描き、第70回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞したサスペンススリラー。郊外の豪邸で暮らす心臓外科医スティーブンは、美しい妻や可愛い子どもたちに囲まれ順風満帆な人生を歩んでいるように見えた。しかし謎の少年マーティンを自宅に招き入れたことをきっかけに、子どもたちが突然歩けなくなったり目から血を流したりと、奇妙な出来事が続発する。やがてスティーブンは、容赦ない選択を迫られ……。ある理由から少年に追い詰められていく主人公スティーブンを「ロブスター」でもランティモス監督と組んだコリン・ファレル、スティーブンの妻を「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン、謎の少年マーティンを「ダンケルク」のバリー・コーガンがそれぞれ演じる。

予告編


映画『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』予告編

鑑賞データ

  • 事前情報無し
  • 2018/3/10
  • シネ・リーブル梅田
  • 日本語字幕
  • AM10:20からの回の割には結構入ってたか

評価

★4つ

以下、ネタバレしてます。

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自己紹介

30代。男性。既婚、子どもなし。

岩手県盛岡市出身。

だいたい大阪の堀江~なんばにいる。

 

映画について

劇場で50〜60本/年ぐらい。

自宅での鑑賞も含めて80本/年 とか。

字幕派。

 

将棋について

基本は観る将。

指す方は低段者。

 

音楽について

バンドマン崩れからアイドルに流れた。

最近はWACK系(ゴ・ジーラさんを推してた)とフィロソフィーのダンス