すべての美しいブタ

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トゥームレイダー ファースト・ミッション

作品データ

公式サイト

http://wwws.warnerbros.co.jp/tombraider/

あらすじ・概要

http://eiga.com/movie/86215/

世界的人気を誇るアクションアドベンチャーゲームで、アンジェリーナ・ジョリー主演により映画化もされた「トゥームレイダー」を、「リリーのすべて」「エクス・マキナ」の人気オスカー女優アリシア・ビカンダー主演で新たに映画化。資産家で冒険家の父リチャードが行方知れずになって7年。ひとり娘のララ・クロフトは、父の残した秘密の暗号を解き、父が日本の古代の女王ヒミコが葬られたという、絶海の孤島に向かったことを知る。ヒミコの呪いが解かれれば世界は存亡の危機に陥るといい、父はその力の悪用を企む者たちから秘密を守ろうとしていたのだった。その事実を知ったララは、トレジャーハンターとして父の残したミッションを遂行しようと、香港の船乗りルー・レンの協力を得て島を目指すが……。監督は「THE WAVE ザ・ウェイブ」で注目されたノルウェー出身のローアル・ユートハウグが務め、ハリウッドのメジャー映画で初メガホンをとった。

鑑賞データ

  • 2018/3/24
  • TOHOシネマズなんば
  • 2D 日本語字幕
  • 公開週だが、ちょっと入りが悪いような。朝10時台だったのもあるけど。

評価

★3

以下、ネタバレしてます。

ゲーム原作の映画としてのパイオニア的な立ち位置にあるトゥームレイダーシリーズのリブート作。
あまりにもアンジーのイメージが強い主演はアリシア・ビカンダーちゃんに交替。
(ビキャンダー?ビカンデル?ちょっと表記にブレ有りすぎ。。今回は映画.comの表記に合わせてビカンダーで行きます。。)
SQUARE ENIX制作という嫌な予感しかないクレジットについては無視して鑑賞しに行きました。
実際、トゥームレイダーシリーズ観た記憶なんて、遥か彼方に行ってしまったので、ほぼ初見の気持ちです。

キャスティング(というか筋肉)の妙

まず、冒頭のMMAのジムで映される、アリシア・ビカンダーの腹筋。
これが最高。でかい。
アクション映画の醍醐味は筋肉を観ることにあるわけで、ここがしっかり出来ていないと以降のアクションシーンでの説得力が全然違うわけです。
アンジーは筋肉というよりは、その巨大な胸に目が行ってしまって、ちょっとそこがブレてしまっていた(そしてそれ故にヒットした)記憶があります。
ビカンダーは胸はそこまで大きくありませんが、非常にしまった筋肉。腹筋もカットが深く前方に張り出してくるボリューム感がありました。
冒険の旅に出てからは、おなじみのタンクトップ姿が見られます。
タンクトップ良いですよね。。僧帽筋とか、、うん。。

エクス・マキナ」で人間の理想を追い求めたらこうなりました、みたいな究極の美女を演じていた彼女。
その美貌とオスカー女優の演技力がありながら、ここまでの筋肉を付けてくる辺りに女優魂を感じました。
(そもそもなんでこのオファーを受けた?!という疑問はずっとありますが・・)

ちょい古めだけど、まぁこれがアクション映画ですよね。

んで、そんなアリシア・ビカンダー演じるララ・クロフトは、ロンドンでメッセンジャーをやっている、と。
メッセンジャーカルチャーとファッションが大好きな私としては、すんごいツボな設定だったのですが、ちょっとメッセンジャー達のノリが古いかな?と。
乗ってる自転車も今だとちょっとしない感じのチューンで、、んでFox Huntしまーす、みたいなノリってどうなの?こんなもん??
そのノリがちょっと古い感で言えば、香港の港町の描写もちょっとなぁ・・って感じですね。

謎、一瞬で解けるな

一応、立ち位置としてはララ・クロフトの前日譚というか、如何にしてララ・クロフトになったか、という事を描く、リブートとしては王道のアレです。
挑む謎としては、日本人にはお馴染みの卑弥呼
亡き父親の残した秘密を追っているうちに、父の死の秘密を求めてヤマタイ島へ。。道中でバディ役となる船乗りと合流して・・という展開。
この卑弥呼の秘密に迫っていく辺りの描写が、信じられないぐらい淡白で、スルスル謎が解ける解ける・・。
謎解き要素をこの映画の中心に持っていきたくない意図はすごく伝わるのですが、いくらなんでもそれは・・。
淡白過ぎて凄い退屈。見せ場である船沈没の流れも画面が暗くて何が起きてるかよく分からんし。。

その額の油で松明を灯したい

今作の悪役を演じているウォルトン・ゴギンズ
自分自身も悪の組織「トリニティ」の上司からの命令でいやいや卑弥呼の墓を探している、というサラリーマン悪党。
しかし、流れ着いた船乗りや密航者を奴隷として働かせいたりする辺り、かなり悪い。あと額が広い。
労働力はアウトソーシングなんやな、トリニティ。。ホントに世界征服する気あるんだろうか。。
ウォルトン・ゴギンズは、私の第二の故郷、アラバマ州生まれ。その為、南部訛りなのですが、
今回はあんまりそれが効果的じゃない、というか、あんまり南部訛りを出していないのが残念です。
ヘイトフル・エイト」の時は南軍崩れの役でまさにハマり役って感じだったのになー。

如何にしてララ・クロフトになったか、を描けてる?

まぁ、そんな感じで悪役としてはちょっと足りない相手なんですが、
今回はララ・クロフトもまだまだ足りないので、どっこいどっこいの戦いが進みます。
多分監督としてはララの成長をメインに描きたかったようで、戦いの中で初めて人を殺めるシーンなんかはかなりじっくりと映します。
それによって具体的にララの言動に変化があるわけでは無いので、なんかチグハグでしたが。まぁ全体を通してみると成長譚になっている"風"なので、良かったんじゃないでしょーか。

ゲームの予告編観せられてる感

途中途中に仕込まれる回想シーンや、シーンとシーンがアクションで分断されて進む脚本など、ものすごーくゲームっぽい。
ただ、ゲームほどキャラクターの位置関係が分かりやすいわけでもなく、キャラクターと一緒に謎解きが出来るわけでもなく(なぜならすぐ解いちゃうから)、なので映画的な演出が稚拙なだけに感じます。
結局、これがゲーム原作モノの宿命というか、スクエニはそこを今回も超えれなかったというか、うーん・・。
ラスト、卑弥呼の最大の秘密が明かされた時も、クロフト親子がもの凄い速さで受け入れるんですよね。
いや、物分かり良すぎでしょ!っていうか、その秘密ってのも何それ?って感じ・・。

アリシア・ビカンダー以外に見どころ無しだけど・・

結局、アリシア・ビカンダーの魅力以外に、見どころのない映画。といってしまえばそれまでです。
ですが!トゥームレイダーにコレ以上の何かって要りますか!?
これ以上でもこれ以下でもないよね!最初っから!!
タンクトップフェチーズが興奮出来れば良いよね!インディ・ジョーンズ好きがたまにこっち観る感じの映画で良いよね!!

以上!!