すべての美しいブタ

映画を中心に趣味と日々の記録を

レッド・スパロー / Red Sparrow

作品データ

公式サイト

http://www.foxmovies-jp.com/redsparrow/

あらすじ・概要

http://eiga.com/movie/86305/
アカデミー賞女優のジェニファー・ローレンスが、「ハンガー・ゲーム」シリーズのフランシス・ローレンス監督と再タッグを組んだスパイサスペンス。元CIA局員という経歴を持つジェイソン・マシューズによる同名小説が原作で、捜査対象を美貌で誘惑する「スパロー」と呼ばれる女スパイの活躍を描く。事故でバレリーナになる道を絶たれたドミニカは、ロシア政府が極秘裏に組織した諜報機関の一員となり、自らの肉体を使った誘惑や心理操作などを駆使して情報を盗み出す女スパイ「スパロー」になるための訓練を受ける。やがて組織の中で頭角を現したドミニカは、ロシアの機密情報を探っていたCIA捜査官ナッシュに近づくというミッションを与えられる。接近したドミニカとナッシュは互いに惹かれあいながらも、それぞれのキャリアや忠誠心、国家の安全をかけてだまし合いを繰り広げていく。

鑑賞データ

  • 2018/4/1
  • なんばパークスシネマ
  • 2D 日本語字幕
  • 1日の割には空いてたかな。。なんかジジババが多かったんやけど、あんた方は普段から安いんちゃうの?

評価

★3.5

以下、ネタバレしてます。

アクション無し。硬派なスパイ映画

世界一良い女ことジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)が、色仕掛けを駆使するスパイを演じる、セクシーバイオレンススリラー。
そんなの観たいに決まっている。 陰鬱な雰囲気や予告編から、『アトミック・ブロンド』系の映画を想像していたが、実際はアクションシーンは皆無な本格的(そして地味)なスパイ映画
どちらかというと『裏切りのサーカス』だわ、これ。

今回の座組に決まるまでに、ルーニー・マーラ主演&フィンチャー監督(つまり『ドラゴン・タトゥーの女』の座組)という企画で進んでいた時期もあったみたいだけど、残念ながら流れてしまったようで・・・。
ドラゴン・タトゥーの女』個人的には好きな作品だったので、観たかったなー

エロス&バイオレンス

この映画の一番の見所はもちろんジェニファー・ローレンス演じるドミニカ(だっけ?本名全然覚えてない・・)の、セクシー過ぎるスパイっぷりでしょう。
スパイになる切っ掛けとなった、暗殺現場でのレイプに始まり、、スパイ養成所でのレイプ(未遂)、クラスメートの前での手コキシーン上映会、同じく全裸での挿入強要。
(ちゃんと乳首も映る(大事)。そういや数年前にこの人のヌードセルフィーが流出してたな。。セレブは何故ヌードを撮るのか・・)
スパイになってからの「どんな水着やねん」とみんなが思ったプールシーンに、ナッシュとのベッドシーン、全裸拷問シーン、などなど、基本、ジェニファー・ローレンスが写っている間ずっとエロい。
なんだったら、普段着のピッチリセーターのシーンですら、いやむしろそっちの方がエロい。

ただのエロス兵器。エロシーン直後に結構強めの暴力シーンが必ず付いてくるし。エロス&バイオレンス。わかりやすいフェチ。
ドミニカが暴力をふるう側の時もあれば、受ける側の時もあるけど、暴力を受けた側の顔や身体にちゃんとダメージが残っている。
殴られた後のアザ・出血や、あの「人皮用ピーラー」で革を剥がれた傷などなど・・。
ジェニファー・ローレンスの綺麗な顔もアザだらけで腫れ上がり。。
かなり徹底してやってる感じなので、まぁフェチなんでしょう。すごく良いと思った。
ちょっと全員回復が早すぎる気はするけど、R15指定らしく、ちゃんと傷跡表現をやってくれるのは大事。

キャスト

なかなか脇を固めるキャストも素晴らしかった。
まず、ジョエル・エドガートン(Joel Edgerton)。『ザ・ギフト』で元いじめられっ子の超ヤバイ変人の役者。はじめは全く気付かんかった。。
こういうワイルドで3枚目なキャラ出来たのかー!!って感じで、良い役者さんですね。
あと、マティアス・スーナールツ(Matthias Schoenaerts)。え、プーチンなの?あなたプーチンなの?ってレベルで本当に似てる・・・。。
似すぎて逆にノイズになったわ・・。狙って似せてた??

脚本なぁ。。どうなの、これ?

脚本は分かりにくい!
伏線の回収っぷりは凄かった(風)なんですが、そこに至るまでのミスリードが多すぎて乗れないなぁ・・・
結局何をしようとしているのか分からなくなっちゃうところがあり・・・ルームメイトの部屋忍び込むとことか、なんか理由が不明過ぎて観てる時は結構??な感じで。
無駄なシーンも多かったしなぁ・・。スパイ養成学校のシーンとかまるごと要らないんじゃね?
別にあの学校の間に本人に変化があったわけでもないんよね。単にスパイのスキル(鍵開けとか)を身に着けただけ?。人前で脱げるようになったぐらい?(でもそれも怒りに任せた行動のようにも写ったし・・・。
あ、そういえば途中でいなくなっちゃうスパイ学校の同級生のマッシュ頭の娘。あの娘、良かったな・・。めちゃくちゃ可愛かった。

なんか、脚本の妙だけで勝負するには弱い感じ。
たとえば、同じスパイ物の『裏切りのサーカス』ほどスマートな脚本ではないのよね。

キャラクターの描写が全体的に足りない感じ

なのでやっぱり、主人公の成長や心情をもっと誠実に描くべきだと思うよねぇ。。
ベースとしては、病気のお母さんのためにスパイになってしまう超良い人なのに、なぜかスパイになる前から表情が乏しくて、どういう人なのか良く分からない。
だから人間的に惹かれる部分を魅せる場面もないまま、スパイの道に入っていってしまった感。

何を失って、何を求めていて、何を手に入れたのか、がちょっと分かりにくいんじゃないかなぁ。。

最後、スパイとしての成功を手に入れた後でも、母親と二人であの古い部屋に住んでいるっていうのが、まぁ彼女の本質を表していたのだとは思うけど・・。
まぁ、それで「良かったねー」とはならんわな。。。

年代がよく分かんない。

あと、これいつの時代の話??
携帯とかはあるけど、フロッピーディスク使ってる時代?
最初にすり替えようとしてたの、スマホじゃなかった?車とかも最近の車だけど、え?フロッピー?なんなの?よく分からん・・。

ジェニファー・ローレンスのファン以外がわざわざ観るか、っていうと・・・

140分も上映時間あったので、途中ちょっと眠くなる。それをジェニファー・ローレンスのエロス&バイオレンスで叩き起こす感じの映画、ってのが今の感想。
後日再評価爆上げになるかもだけど、とりあえずそんな感じ。

ではまた。